この記事でわかること |
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2021年9月に月間の利用者数が約2000万人を突破したメルカリですが、スタートアップ当初資金の3分の1である4.5億円を広告費に投じていたことをご存知でしょうか?
このように多くの企業が事業を拡大する際に活用される広告ですが、普段何気なく使っている広告とマーケティングという言葉の定義の違いがわからない方も多いと思います。
そこで、この記事ではマーケティングと広告の定義と違いを数々の事業に携わり、売上を上げてきたマーケターの観点から解説します。
この記事を読めば、広告とマーケティングの違いだけでなく、それぞれの種類と活用方法がわかるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
広告とマーケティングの違い
広告やマーケティングに関わっていると専門用語が数多く出てきますが、そもそも広告とマーケティングの違いがわからない方は多いのではないでしょうか?
広告とマーケティングを活用して、成果を上げるためには違いを理解して正しく活用していく必要があるので、定義や関係性を確認しておきましょう。
広告とは
広告とは「自社の商品やサービスを世間に広めること」であり「そのための媒体や伝達内容」の総称です。
広告とは、「世間に広く知らせること」であり、とりわけ商品やサービスなどに関する情報を世間の多くの人に知らせ・興味を抱かせ・購入その他の行動を促す、そのために行われる情報伝達もしくは情報伝達の媒体や伝達内容のことである。
広告は基本的に媒体側が用意している広告枠を買い取り広告を掲載する仕組みになっています。
なお、広告の役割は主に商品やサービスの宣伝ですが、上手く活用できれば下記のような効果を見込めます。
- 売上拡大
- イメージアップ
- 自社ブランドの認知拡大
- 店舗やイベントへの集客
- 求人
広告を使えば効率的にビジネスを成長させることができるので、多くの企業が広告を積極的に活用しています。
マーケティングとは
マーケティング(marketing)とは、「売れる仕組みの構築」に関する活動の総称です。
「マーケティング活動」「マーケティング戦略」など色々な呼び方をされることがありますが、その定義は下記の通りです。
市場と顧客の需要を明確にし、それに基づき商品を作り、商品の存在を広く知らせつつ需要を喚起し、そして顧客の需要を満たし、最終的に自社の利益にも繋げる、といった一連の戦略的な企業活動の総体である。
マーケティングという言葉は市場調査という意味で使われることもありますが、それはマーケティングの一部です。
消費者の潜在的なニーズから販売戦略を考えて実践するという過程の全てがマーケティングであり、市場調査を行いサービスのPR戦略を考えるのもマーケティングの一例となります。
なお、マーケティングには様々な手法が用いられますが、主な目的は下記の5つです。
- 購買促進
- 新規開拓
- 既存顧客の維持
- ロイヤリティの向上
- 新たな顧客価値創造
各目的に応じて戦略を立て、適切なマーケティング手法を選択します。
マーケティング手法は数多くありますが、どのマーケティング手法にも共通しているのは、顧客の課題や悩みをリサーチして商品開発や販売手法に活用するということです。
広告とマーケティングの関係性
広告とマーケティングの定義を確認したところで、関係性について解説します。
結論から言うと、マーケティングは「売れる仕組み構築」のための活動全般であり、広告はマーケティングの手段の1つです。
なお、マーケティング活動は下記の3つに大別されます。
3つのマーケティング活動・市場調査(マーケティングリサーチ)
・マーケティング戦略設計
・宣伝活動(広告、SNS、口コミ)
広告は上記のマーケティング活動のうち、宣伝活動の1つの手段なのです。
宣伝活動には広告だけでなくSNSの運用や口コミも含まれ、市場調査やマーケティング戦略に基づいて「口コミ」「SNS」「広告」などの宣伝手法を決めます。
つまり、広告はマーケティング活動の一部であり、売上拡大などの目的を達成するために広告を活用するのです。
広告の種類
広告は大きく分けるとオンライン広告とオフライン広告の2種類に分けられます。
オンライン広告はWeb広告とも呼ばれ、インターネット上で表示される広告全般を指します。
オンライン広告◆ディスプレイ広告
Webサイト内に表示される。
◆リスティング広告
Google検索やYahoo検索などの検索結果に連動して表示される。
◆SNS広告
InstagramやツイッターなどのSNSサイト・アプリ内に表示される。
◆メール広告
GmailやYahooメールなどのWebメール上に表示される。
オンライン広告は基本的に配信内容や掲載場所、入札金額の調整が可能でクリック率などの数値を測定できるため改善策を講じやすいという特徴があります。
オフライン広告よりも少額から始められるため個人事業主から大企業まで幅広い層に利用されています。
一方、オフライン広告はインターネットを介さずに表示される広告全般を指します。
オフライン広告◆4マス広告
新聞・雑誌・テレビ・ラジオに表示される。
◆車内広告
電車・タクシーなどの車内に表示される。
◆屋外広告
電柱や壁面、屋上などの屋外に掲載される。
◆その他
フリーペーパー、ダイレクトメール、ポスティングチラシ、etc.
オフライン広告はオンライン広告に比べると費用が高いため、比較的利用のハードルは高くなります。
また、効果を数値で測定することができないため、効果測定をして改善をするということが難しいです。
しかし、商品や企業ブランディングに効果があり、不特定多数の人に届けることができるという特徴があります。
広告の目的やターゲット、商品の特性など様々な面からオンライン広告が適しているのか、オフライン広告が適しているのかを考慮して宣伝活動を行います。
マーケティングの種類
マーケティング手法には様々な種類がありますが、下記のようにマーケティングの対象別、媒体別で分類することができます。
マーケティング対象で分類 | |
マスマーケティング | テレビ、新聞、雑誌、ラジオ |
ダイレクトマーケティング | 折込チラシ、カタログ、ダイレクトメール |
マーケティング媒体で分類 | |
リアルマーケティング | 実演販売、街頭アンケート、試供品配布 |
デジタルマーケティング | SEO施策、WEBサイト運用 |
自社の商品やサービスに適したマーケティング手法を選択することは難しいですが、マーケティングの基本である「誰に」「何を」「どのように」届けるのか明確にすることで正しい選択ができます。
広告を活用してマーケティングで成果を出す秘訣4選
広告とマーケティングの関係性と種類について確認したところで、広告を活用してマーケティングの成果を出すために必要な考え方を下記の4つ紹介します。
成果を出す秘訣4選・広告とマーケティングの役割を理解する
・ターゲットを明確にして悩みや課題を理解する
・マーケティングで集めたデータを広告に活かす
・USPを明確にする
では、それぞれの秘訣について解説します。
広告とマーケティングの役割を理解する
広告とマーケティングを活用して効果を出すには、広告とマーケティングがそれぞれどのような役割を果たすのかを理解することが大切です。
マーケティングは販売に関する全体の戦略を指し、広告はそのための手段でしかありません。
多くの方が陥りがちなパターンは、色々な施策を巡らせている間に目的と手段が入れ替わってしまうパターンです。
特にWEB広告を利用している場合によくあるのが、売上拡大を目的としてマーケティング戦略を練っているにも関わらず、広告の数値で成果を測定してしまっているケースです。
この場合、本来の目的である売上が上がっているかどうかで広告の成果を見るべきであり、広告の数値はあくまで指標にすぎません。
広告の効果は数値や反応ではなく、目的が達成できているかどうかで最終的に判断するべきなのです。
ターゲットを明確にして悩みや課題を理解する
広告を活用してマーケティングで成果を出すためには、ターゲットを明確にして悩みや課題を理解することが重要です。
なぜなら、似たような属性のターゲットであっても、細分化すると悩みや課題が違うため共感や興味を惹きつけられる訴求が変わってくるからです。
例えば、同じ女性向けの化粧品でも20代の女性向けと40代の女性向けでは訴求が変わってきます。
20代の女性向けであれば、新陳代謝が良く油分による肌のトラブルが多いため「肌荒れ、ニキビ」に効くと伝える方がターゲットのニーズに合っています。
一方、40代の女性向けであれば、肌の水分量が減り始める年代で老けて見られることが気になりだすため「シミ、シワ」に効くと伝える方がターゲットのニーズに合っています。
なので、マーケティングではユーザーの悩みや課題を理解し「誰に」「何を」届けるか考えることが重要なのです。
なお、ターゲティングユーザーを決めるには、まず下記のセグメンテーションを行い市場を大まかに分類します。
- 年齢
- 世帯年収
- 居住地域
セグメンテーションを行い決定した市場の中から、より細やかに商品・サービスを誰に売るのかを決めていきます。
そうすることで、広告でどのようなメッセージや情報を発信すればユーザーの興味・共感を惹きつけられるか想定できるようになるのです。
マーケティングで集めたデータを広告に活かす
市場調査や効果測定などのマーケティング活動で集めたデータを広告に活かすことで、広告の成果を出すことができます。
マーケティング活動では、下記のような手法を活用してユーザーの属性や興味関心などのデータを収集します。
- 市場リサーチ
- ペルソナ設定
- アンケート調査
- 各種キャンペーン
上記のようなマーケティング活動によって収集されたデータを基に広告の動画や画像に反映することで成果を出すことができます。
なお、オンライン広告であれば効果を数値で管理できるので効果測定が容易なため、仮説・検証も行いやすく商品開発前の訴求テストをするのにおすすめです。
USPを明確にする
USPとはUnique Selling Propositionの略で、「顧客に対して、自社だけが約束できる利益」を意味するマーケティング用語です。
広告だけでなくマーケティング活動全般で成果を出すためにはUSPを明確にして、競合他社との差別化を図る必要があります。
なぜなら、今は商品やサービスが溢れているため、ユーザーからは自社と競合他社の商品やサービスの違いがわかりにくいからです。
なので、ユーザーの興味を惹くためには多くの商品やサービスの1つではなく、自社でしか提供できない商品やサービスであることが重要なのです。
つまり、USPが明確にすることでユーザーの興味を惹き、成果の出る広告を作ることが可能になります。
まとめ
マーケティングとは、商品やサービスを売るための仕組み構築全般を指します。
広告はマーケティングの目標を達成するための手段であり、マーケティングで得たデータを活用することで成果を出すことができます。
マーケティングで成果を出すためには、ユーザーの悩みや課題を理解し「誰に」「何を」「どのように」届けるのか考え、仮説検証を繰り返していくことが重要です。
なお、マーケティングも広告も多くの種類があり、自身の事業に適した戦略を立てることは簡単ではありません。
仮説検証の際も何が正解かわからず、成果が出ないまま時間だけが過ぎてしまうこともあり、自社のマーケティングで悩んでいる方は多いです。
弊社では、そんな方のために無料でマーケティングや広告のご相談を承っておりますので、マーケティングや広告の戦略に関してお悩みの方は、下記のLINEからご遠慮なくお問い合わせください。