この記事でわかること |
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「ランディングページとホームページの違いがよくわからない」方も多いのではないでしょうか?
ランディングページとホームページはどちらもネットで集客をするために使用するWEBページですが、実はページ構成や役割が全く違います。
そこで、この記事では数々の事業に携わりホームページやランディングページを改善してきたマーケターの観点からランディングページとホームページの違いや制作の優先順位を解説します。
ランディングページとホームページの違い
ランディングページとホームページの違いを要素別に以下の表にまとめたので、まずはどのような違いがあるのか確認しましょう。
ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
目的 | 訪問ユーザーへ行動を促す | 情報提供 |
サイト構成 | 基本は1ページ | 複数ページ |
記載内容 |
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集客方法 |
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制作費用 | 5〜250万円 | 10〜300万円 |
では、それぞれの違いについて詳しく説明したいと思います。
違い①目的
ランディングページとホームページでは運用の目的が違うので、記載する内容が変わります。
ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
目的 | 訪問ユーザーへ行動を促す | 情報提供 |
ランディングページを運用する目的は、Webページを訪問したユーザーに登録や申し込みといったアクションを起こしてもらうことです。
ランディングページでは訪問ユーザーに複数のアクションを促すのではなく、登録や申し込みといったアクションを1つだけを促すように作成します。
なぜなら、人は選択肢が多いと迷ってしまう生き物であり、迷った結果行動を起こさない性質があるからです。
マーケティングに関わる方であればご存知かもしれませんが、この心理学的法則をジャムの法則と呼び、ランディングページ制作だけでなくマーケティング全般で意識すべき心理法則となります。
ジャムの法則とは?1995年にコロンビア大学に所属するシーナ・アイエンガー教授が発表した人間の選択肢に対する法則で、検討できる選択肢が増えると逆に選択が難しくなるという法則
一方、ホームページの目的は情報提供です。
見込み客、就活者、株主・個人投資家、自社社員など様々なユーザーが自社に関わる情報を知るために訪問するため、自社に関して網羅的に情報を掲載する必要があります。
また、あらゆるユーザーが様々な目的を持って訪れるので、各ユーザーが求める情報がすぐに見れるように設計しないと離脱や不信感につながってしまいます。
なので、ホームページでは見たい情報がすぐに見れるようにユーザーの利便性を考慮して設計していきます。
違い②サイト構成
ランディングページとホームページではサイト構成(ページ数)が違います。
ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
サイト構成 | 基本は1ページ | 複数ページ |
ランディングページは基本的に1ページ完結の縦型構成になります。
サイトマップの構成などは必要がないため、制作にかかる工数や時間は比較的少ないのが特徴です。
また、1つの商品を販売するのに特化した構成になるため、複数の商品を販売したい場合は商品ごとにLPを制作する必要があります。
なお、同一の商品でも複数のターゲットを設定する場合は訴求内容が変わってくるので、ターゲットごとにLPを制作することが重要です。
例えば、ライザップの場合同じパーソナルジムのサービスでも女性向けに訴求力を上げたLPを制作していました。
このように同じ商品であってもターゲットが違う場合、別のサービスとして展開したり別のLPを制作することでターゲットに刺さりやすいLPを制作することができるのです。
一方、ホームページは複数のページによって構成されます。
企業概要、サービス紹介、問い合わせページなど各情報のページを作成してトップページから遷移できるような構成になっているのが特徴です。
構造やサイトの設計が複雑になることが多いため、比較的費用も高くなる傾向にあります。
違い③記載内容
前述したようにランディングページとホームページでは目的が違うため、記載するべき内容が変わってきます。
ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
記載内容 |
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ランディングページでは商品購入やお問い合わせといった明確なアクションを起こしてもらうために購買意欲を高めるような内容を記載する必要があります。
なので、ベネフィットやメリットを伝えたうえで、その根拠を示し実際に購入した人の感想を見せるなど、購買意欲を高める一連の流れを1つのページの中で作ることが重要です。
ランディングページは「24時間365日無休で働いてくれる営業マン」と例えられることが多いのですが、トップ営業マンが使うセールストークのように見込み客を成約まで導く流れを1ページで完結させます。
一方、ホームページは情報提供が目的なので、ユーザーが知りたい情報を網羅的に掲載しておく必要があります。
なので、トップページに会社概要・事業内容などの情報をわかりやすいように整理してユーザーが求めている情報をすぐに見つけられるように設計します。
記載内容としては、表にあるように多くの項目が候補として挙げられるのですが、中でも下記の項目は必ず入れるようにしましょう。
- 会社概要
- 企業理念
- 実績/導入事例
- お問合せフォーム
自然検索からの集客を目指すのであれば、お役立ちコンテンツは必須になるのですが情報提供という目的だけであれば上記の項目があれば十分です。
その他のIR情報や採用情報、お役立ちコンテンツは必要に応じて追加していく形で良いと思います。
なお、企業理念やお役立ちコンテンツなどの内容は、ブランディングの要素も含んでいるので戦略的に構築することが重要です。
どのような目的でホームページを作成するのか考え、目的を達成するのに適したホームページの制作をするようにしましょう。
違い④集客方法
ランディングページとホームページでは訪問ユーザ−の集客方法が違います。
ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
集客方法 |
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ランディングページの構成上、SEO内部・外部対策ができないため検索からの流入は狙えません。
なので、ランディングページへの集客は主に広告やSNSで行います。
一方、ホームページは主に自然検索やSNSから集客をする場合が多いです。
ホームページは広告でも集客を行うことが可能ですが、ランディングページの方が成約を取りやすく広告費を回収しやすいので、広告で集客をする場合はランディングページを使うことをおすすめします。
ただし、購入やお問い合わせなどの成約よりも認知やブランディングなどの目的がメインである場合は広告で集客を行います。
違い⑤制作費用
ランディングページは1枚ページでの構成、ホームページは複数ページでの構成なので、ホームページの方が費用は比較的高くなる傾向にありますが価格帯には違いがほとんどありません。
なお、ランディングページとホームページの制作費の価格帯は下記の通りです。
ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
制作費用 | 5〜250万円 | 10〜300万円 |
ランディングページ・ホームページともに制作費用に幅があるのは、制作費用はページ数や制作に付随するサービス内容が制作会社ごとに異なるからです。
例えば、ランディングページは売上やリスト数などの成果に直結しているので、売上保証やLPOなどの成果にコミットするようなサービス内容があるとサービス全体として費用が上がります。
また、ホームページでは主にページ数が価格を決める要因になっているので、ページ数が増えると価格が上がります。
なお、ホームページ・ランディングページともに複雑なコーディングが必要な構造になると制作費用は上がる傾向にあるので、依頼の際は簡易的な構造にして費用を抑えたいなど要望を伝えるようにしましょう。
依頼先で変わる部分としてはココナラやクラウドワークスなどでフリーランスの方に依頼すれば比較的安価で制作することができますが、大手の制作会社に依頼すると費用は高くなる傾向があります。
ちなみに、大手の制作会社では予算が大きい案件でない限り比較的経験の浅い方が担当するケースが多いです。
なので、少数精鋭のフリーランス集団やセールスに精通しているセールスライターに依頼する方がコストパフォーマンスが良い場合があります。
依頼の際に費用が安価であるほど得に感じてしまうかもしれませんが、成果が出ていない間は機会損失になるので成果を出せそうかどうかで依頼先を決めることをおすすめします。
ここまでランディングページとホームページの違いについて解説しましたが、ランディングページの目的や使い方についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
ランディングページとホームページはどちらの優先順位が高い?
ランディングページとホームページでは役割が違うため、目的や用途によって制作の優先順位が変わります。
ここからは、どのような時にランディングページを優先するべきで、どのような時にホームページを優先するべきなのかを解説します。
ランディングページ制作を優先するケース
ランディングページ制作を優先する時は下記のようなケースです。
- 集客をSEO以外で行う時
- メインで売りたい商品が決まっている時
では、それぞれのケースについて解説します。
集客をSEO以外で行う
WEBマーケティングにおけるSEO以外での集客方法は主に広告とSNSになるのですが、集客を広告かSNSで行う場合はランディングページの制作を優先した方が良いケースが多いです。
なぜなら、広告やSNSで集客をする場合はメルマガ登録や商品の購入といった行動を起こしてもらうことが得意なランディングページが適していることが多いからです。
例えば、商品購入を目的としたランディングページとホームページを制作して比較した場合、ランディングページの方が成約率が高くなるケースが多いのです。
なので、SEO以外で集客を行う時は多くの場合ランディングページ制作を優先します。
ただ、商品が購入されるまでのユーザーの行動や商品単価といったユーザーと商品の特性を考慮して判断する必要があり、どんな商品でもランディングページが適しているというわけではありません。
ランディングページ制作を優先するべきかどうか自社の商品やユーザーの特性を考慮して判断するようにしましょう。
メインで売りたい商品が決まっている時
商品は複数あるが、メインで売りたい商品が決まっている場合もランディングページの制作を優先するべきです。
なぜなら、ランディングページは1つの商品を売ることに特化したページなので、情報提供を得意とするホームページよりも売上を立てやすいからです。
なので、売上の軸にしていきたい商品やサービスが決まっている場合は、メインの商品を販売することに特化したランディングページ制作を優先します。
特典や資料などを渡してリスト取りをしたい場合も、特定のアクションを促すのが得意なランディングページを制作するのがおすすめ。
ホームページ制作を優先する時
ホームページ制作を優先する時は下記のようなケースです。
- 集客をSEOで行う時
- 自社ブランディングや認知を獲得したい時
では、それぞれのケースについて解説します。
集客をSEOで行う時
ランディングページだとSEO対策ができないので、集客をSEOで行う場合はSEO対策ができるホームページ制作を優先します。
なお、SEO対策のためにはお役立ちコンテンツなどのコンテンツを制作して改善をしていく必要があります。
ここで言うお役立ちコンテンツなどのコンテンツとは会社概要や企業理念ではなく、ユーザーに対して有益な情報を提供する記事のようなコンテンツです。
SEO対策には時間がかかるので、ホームページの見た目を整えるよりも先にコンテンツを掲載して検索エンジンの評価を上げることが重要になります。
なので、ホームページの制作を優先する必要があり会社概要とトップページを用意した段階で一度ホームページを公開して、なるべく早くコンテンツを追加していくことをおすすめします。
自社ブランディングや認知を獲得したい時
自社ブランディングや認知を獲得したい場合もホームページ制作を優先します。
なぜなら、ランディングページは特定の商品の情報を伝えるには有効ですが、自社情報に関しては情報不足になるためブランディングや認知獲得には適していないからです。
なお、ブランディングを目的としてホームページを制作する際には、どのような情報を掲載するかが重要になります。
認知を獲得するだけであれば会社情報や企業理念、商品情報を乗せるだけでも良いですが、ブランディングをしたい場合は実績なども掲載する必要があります。
例えば、通販業界ではイメージキャラクターに芸能人を起用したり、リサーチ会社を利用して満足度97%などの実績を作ったりしてブランディングを行います。
なので、自社ブランディングや認知を獲得したい時に優先するのもホームページ制作です。
なお、ブランディングをする場合はコンテンツ内容やデザインにも関わるので、どのようなブランディングを行うのか戦略を定めたうえでホームページ制作に着手することが重要です。
戦略の部分は自分だけで考えてもいいですが成功確率を上げるため、すでにブランディングや認知獲得を実践している人に相談することをおすすめします。
まとめ
WEBマーケティングで成果を最大化するためにはランディングページとホームページの役割を理解して使い分ける必要があります。
正しく使い分けるためにはターゲティングや目的に合わせた戦略を立てることが重要です。
なお、ランディングページを制作する時にはターゲティングに合わせた訴求をする必要があり、ポジショニングやコンセプトの設計を間違えてしまうと全く反応が取れなくなります。
また、ホームページ制作であればSEO対策やブランディングなど複合的に考え、戦略を建てる必要があり経験とノウハウが必要になります。
ホームページはランディングページに比べると数値の分析もしづらく改善が難しいので、ご相談にいらっしゃる多くの方が気づかないうちに機会損失をしていることが多いです。
弊社ではランディングページやホームページ制作の戦略はもちろん、ビジネス全体のマーケティング戦略のご相談も無料で承っておりますので、下記のLINEから遠慮なくご連絡ください。