SEOにおける直帰率とは?離脱率との違いや目安(平均)、改善策を解説

    マーケティングコラム

    SEO直帰率のアイキャッチ
    この記事でわかること
    • 直帰率が高くなる原因
    • 直帰率の目安と改善すべき基準
    • SEO対策を意識した直帰率の改善策

    当記事では、SEO対策の実績や知識が豊富な株式会社LATRUS(ラトラス)の代表が、「SEOにおける直帰率の重要性」と「直帰率を改善して検索順位を高める具体的な方法」について解説します。

    この記事を読めば、直帰率がSEO評価にどのように影響するのか、また実際に直帰率を下げるための実践的な改善策や分析ポイントがわかるので、ぜひ最後まで読んで学んでください。

    SEOにおける直帰率とは

    直帰率とは、訪問者が最初にアクセスしたページのみを閲覧し、他のページへ遷移せずに離脱した割合を示す指標です。

    つまり、「1ページだけ見て離れたユーザーの比率」を数値化したものです。

    Googleアナリティクスでは、

    計算式直帰率 =(1ページだけ閲覧して離脱したセッション数)÷(全セッション数)×100

    で計算されます。

    この数値が高いほど、訪問者がコンテンツに満足せずに離脱している可能性が高くなります。

    ただし、ブログ記事やランディングページのように、1ページで情報が完結しているサイトでは、直帰率が高くても問題ない場合もあります。

    つまり、直帰率の「高さ=悪い」とは一概に言えず、サイトの目的やページの構造に応じて適切に判断することが重要です。

    まずは自社サイトのページタイプごとに直帰率を把握し、改善の方向性を見極めることがSEO対策の第一歩になります。

    離脱率との違い

    直帰率と混同されやすいのが「離脱率」です。どちらも「ユーザーがページを離れた割合」を示しますが、意味と計算の対象が異なります。

    直帰率は「訪問開始ページで離脱した割合」であるのに対し、離脱率は「そのページが最後に見られた割合」を示す指標です。

    たとえば、あるユーザーがサイト内で3ページを閲覧し、最後に3ページ目で離脱した場合、そのページの離脱率は上がりますが、直帰率には影響しません。

    つまり、直帰率は“サイト入口の品質”、離脱率は“サイト内回遊の品質”を示す指標といえます。

    この2つを正しく使い分けることで、ユーザーが「なぜ離れたのか」をより正確に分析できます。

    直帰率が高い場合はファーストビューやタイトルとのミスマッチを、離脱率が高い場合はページ内の導線や内部リンク構造を見直すことが改善の鍵となります。

     

    直帰率が高くなる原因とは

    直帰率の上昇は単なるデータ上の問題ではなく、ユーザー体験やSEO評価に直結する重要なシグナルです。

    改善のためには、なぜユーザーが滞在せずに離れてしまうのかを多角的に分析することが不可欠です。

    ここでは、直帰率が上がってしまう主な原因を整理し、ユーザーがページからすぐに離脱してしまう要因を解説します。

    検索意図とコンテンツのミスマッチ

    直帰率が高くなる最大の理由のひとつが、「検索意図とコンテンツのズレ」です。

    ユーザーは検索キーワードに基づき「求める情報」を探していますが、ページ内容がその意図に合致していない場合、数秒で離脱してしまいます。

    たとえば、「SEO 直帰率 改善」と検索したユーザーが、定義だけを説明している記事に辿り着いた場合、期待していた「改善方法」が載っていないため直帰します。

    また、タイトルやディスクリプションで「問題解決」を示唆しておきながら、本文が表面的な説明に終始している場合も同様です。

    検索意図を的確に把握するには、上位表示されている記事の傾向を分析し、ユーザーが「なぜこのキーワードで検索しているのか」を理解することが重要です。

    さらに、情報を体系的に整理し、読み手が欲しい答えを最初の数秒で把握できるように構成することで、直帰率を大きく下げることができます。

    ページの読み込み速度問題

    直帰率を押し上げる大きな要因の一つが、ページの読み込み速度です。

    特にスマートフォンユーザーの増加により、3秒以上の読み込み遅延が発生すると、多くのユーザーが離脱してしまう傾向にあります。

    Googleの調査でも、読み込み時間が1秒遅くなるだけで直帰率が大幅に上昇することが報告されています。

    画像サイズが過剰に大きい、JavaScriptの読み込みが重い、サーバー応答が遅いなどの技術的要因は、SEOにも悪影響を与える可能性があります。

    これを防ぐには、画像の圧縮、キャッシュの活用、不要なプラグインの削除、CDNの利用などの最適化が有効です。

    さらに、Googleの「PageSpeed Insights」などを活用し、実際のユーザー環境での読み込みスコアを確認することも欠かせません。

    ページの高速化は単なるUX改善にとどまらず、SEO全体の信頼性と評価を向上させる重要な要素です。

    スマホ表示やUI/UXの不備

    直帰率が高いサイトでは、スマホ表示の最適化やUI/UX設計の不備が原因であるケースも多く見られます。

    現代のアクセスの大半はスマートフォンから行われており、画面が見づらい、ボタンが押しにくい、レイアウトが崩れているなどの問題は、ユーザー離脱を招く直接的な要因になります。

    また、フォントサイズが小さい、広告が多くて読みにくい、ナビゲーションがわかりにくいといった要素も、滞在意欲を削ぐ原因です。

    UX改善の第一歩は、「ユーザーがストレスなく目的を達成できる導線を設計すること」です。

    モバイルファーストの視点でデザインを見直し、重要な情報がすぐに目に入る構成にすることが大切です。

    さらに、ヒートマップ分析を活用し、ユーザーがどの箇所で離脱しているのかを可視化することで、改善点を具体的に特定できます。

    導線・内部リンクが不十分な構造

    最後に、直帰率を高める大きな要因として「サイト内導線の欠如」や「内部リンク設計の不足」が挙げられます。

    ユーザーがページを読み終えても、次に何をすべきか分からない場合、そのまま離脱してしまいます。

    特にブログやオウンドメディアでは、関連記事へのリンクや、次の行動を促すボタン(CTA)が適切に設置されていないケースが多いです。

    導線を最適化するには、ページ構成の流れをユーザーの行動心理に沿って設計することが重要です。

    たとえば、記事下に関連性の高い記事リンクを設ける、コンテンツ中に内部リンクを自然に挿入するなど、ユーザーの興味を継続的に引き出す仕組みが有効です。

    さらに、パンくずリストの整備やカテゴリ構造の最適化も、回遊率を高め直帰率を下げる効果があります。

    SEOにおいても、内部リンクはクローラビリティを向上させ、サイト全体の評価を高める要素となるため、ユーザー導線の改善はSEO戦略における重要な施策の一つです。

     

    直帰率の目安と改善すべき基準

    ここでは、直帰率の「高い・低い」を判断するための基準と、業界ごとに異なる平均値、そして改善判断における考え方を解説します。

    業界別直帰率の目安

    直帰率の「理想値」は一律ではなく、業界やサイトの性質によって大きく異なります。

    例えば、ECサイトや求人サイトなど複数ページを閲覧する前提のあるサイトでは、直帰率は40%以下が望ましいとされています。

    一方で、ブログや情報メディアのように1ページで完結するコンテンツでは、直帰率が70%を超えても問題ないケースがあります。

    以下のような数値はあくまで参考値として捉えると良いでしょう。

    業種・サイトタイプ平均直帰率の目安特徴・補足
    ECサイト35〜45%複数商品閲覧が前提。導線改善が効果的。
    コーポレートサイト50〜60%情報検索型が多く、目的到達で離脱も多い。
    ブログ・メディア65〜80%1記事完結型が多く、滞在時間で判断する。
    サービス系LP60〜70%CV導線の設計が鍵。CTA位置で改善可能。

    このように、直帰率の高低を単純に比較するのではなく、「サイトの目的」と「ユーザー行動の型」を前提に分析することが正しい評価の第一歩です。

    直帰率だけで判断してはいけない理由

    直帰率はユーザー体験を測るうえで重要な指標ですが、それだけでサイトの評価を決めるのは誤りです。

    なぜなら、直帰率の高さには「悪い直帰」と「良い直帰」が存在するからです。

    たとえば、ユーザーが検索結果から訪問し、記事をしっかり読んで問題を解決したうえで離脱する場合、直帰率は高くても「満足して離れた」と考えられます。

    反対に、コンテンツが意図とズレており、数秒で離れた場合は「不満による直帰」です。

    この2つを区別せずに一律で評価してしまうと、誤った改善を行うリスクがあります。

    さらに、SEOでは「滞在時間」や「スクロール率」「クリック率」といった行動データも総合的に評価されます。

    つまり、直帰率が高くても、滞在時間が長ければコンテンツの質は高いと判断される可能性があります。

    直帰率は「判断材料の一つ」であり、ユーザー行動全体を把握する補助的な指標として活用するのが理想です。

    他指標との併用で改善対象を絞る

    直帰率を改善するためには、他の指標と組み合わせて原因を特定することが欠かせません。

    特に注視すべきは「平均セッション時間」「ページ滞在時間」「スクロール率」「コンバージョン率(CVR)」などです。

    たとえば、直帰率が高くても滞在時間が長い場合は「情報提供型ページ」として正常な状態かもしれません。

    一方、直帰率が高く、滞在時間も短い場合は「検索意図のズレ」や「ページ速度の問題」が疑われます。

    また、スクロール率が低ければ「ファーストビューに魅力がない」可能性が高いです。

    Googleアナリティクスやヒートマップツールを使ってこれらのデータを照らし合わせることで、改善すべきポイントを明確にできます。

    直帰率を単体で下げるのではなく、「サイト全体のユーザー行動を改善する」という視点で取り組むことで、SEO評価も自然と向上します。

     

    SEO対策を意識した直帰率の改善策

    ここでは、SEOとユーザー体験の両面から直帰率を改善し、検索順位向上につなげる具体的な方法を解説します。直帰率は「ユーザーがどれだけページを見てすぐ離脱したか」を示す指標であり、検索エンジンの評価にも密接に関係します。ページ内容が充実していても、構成やデザインが最適でなければユーザーは離脱します。以下では、タイトル設計から技術的対策まで、SEOに強いページ作りのポイントを整理して解説します。

    タイトル・見出し構成を整える

    直帰率を下げるうえで最も重要なのが、ページの「第一印象」を決めるタイトルと見出し構成です。

    検索結果からクリックされた段階でユーザーの期待は形成されており、ページタイトルやH2・H3見出しがその期待とズレていると、すぐに離脱されてしまいます。

    タイトルには検索意図を反映し、記事全体の方向性を明確に伝えることがポイントです。

    また、見出し構成は「導入→結論→補足→具体例」という流れで整理すると、読み進めやすくなります。

    特にH2・H3の階層構造を意識し、論理的な順序で展開することで滞在時間が向上し、結果的にSEO評価にも好影響を与えます。

    読みやすさ・視認性の最適化

    コンテンツの質が高くても、文章が詰まりすぎていたり、装飾が少なすぎると読者は途中で離脱します。

    視認性を高めるには、1文を短く区切り、段落ごとに改行を入れることが基本です。

    加えて、箇条書きや表、画像を適切に配置することで内容理解が促進され、スクロール率が向上します。

    特にモバイルユーザーでは、画面サイズが小さいため「1スクロール内で完結する情報設計」が有効です。

    さらに、フォントサイズ・行間・余白の取り方も重要で、ユーザーが無理なく読み進められるデザインを意識することが直帰率改善につながります。

    関連コンテンツ・誘導リンクの設計

    ユーザーをページ内に留めるには、コンテンツ間の導線設計が欠かせません。

    記事を読み終えたユーザーが次にどの情報へ進むかを明確に示すことで、離脱を防ぎ、サイト内回遊率を高めることができます。

    関連コンテンツリンクは、単なる「関連記事」ではなく、「ユーザーの検索意図の次の段階」を意識して設計することがポイントです。

    たとえば「直帰率 改善」で検索したユーザーには、「滞在時間を延ばす方法」や「UXを高めるデザイン例」など、自然な興味の流れに沿ったリンクを配置します。

    さらに、記事末尾や途中に「おすすめ記事」ボックスを設けると、クリック率が大きく向上します。

    ページ速度改善と技術的対策

    直帰率を左右する大きな要因が「ページ表示速度」です。

    ユーザーは3秒以上の読み込み遅延で約半数が離脱すると言われています。

    まずは画像圧縮、不要なJavaScriptの削除、キャッシュ設定などの基本的な対策を行いましょう。

    また、Googleの「PageSpeed Insights」などを活用して具体的な改善点を数値で確認することも重要です。

    さらに、LCP(Largest Contentful Paint)やCLS(Cumulative Layout Shift)といったCore Web Vitalsの最適化もSEO評価に直結します。

    技術的な改善を継続的に実施することで、ユーザー体験と検索順位の双方を高めることが可能です。

    モバイル最適化とレスポンシブ設計

    現在の検索流入の約7割はスマートフォン経由とされており、モバイル最適化は直帰率対策の必須項目です。

    まず、レスポンシブデザインを導入して、どのデバイスでもレイアウトが崩れない設計にすることが前提です。

    また、モバイルではテキストが長すぎると読みにくくなるため、「見出しを増やす」「タップしやすいボタン配置にする」など操作性を重視しましょう。

    さらに、画像や動画を自動リサイズする仕組みを導入すると、表示速度の低下を防げます。

    モバイルに最適化されたサイトは、ユーザー滞在時間の向上だけでなく、Googleのモバイルファーストインデックスにおいても高く評価される傾向にあります。

     

    まとめ

    今回の記事では、SEOの直帰率について解説しました。

    直帰率は、ユーザーが「ページを開いてすぐ離脱した割合」を示す指標であり、検索エンジンの評価にも密接に関係します。

    直帰率を改善することで、ユーザーの滞在時間が増加し、コンテンツの信頼性や検索順位の向上にもつながります。

    特に、読みやすい構成やページ速度の最適化、内部リンク設計を意識することで、SEO効果を最大化することが可能です。

    一方で、直帰率の改善は単なるデザイン変更やテキスト修正だけでは不十分です。

    ユーザーの検索意図を的確に捉えたコンテンツ戦略と、データ分析に基づく継続的な改善が求められます。

    これを怠ると、一時的な改善に留まり、検索順位が再び低下するリスクもあります。

    株式会社LATRUSでは、SEOに特化したサイト分析から、直帰率改善、ユーザー体験の最適化までをトータルでサポートしています。

    「アクセスはあるのに成果が出ない」「直帰率が高くて順位が安定しない」といった課題をお持ちの方は、ぜひご相談ください。

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    株式会社LATRUS 代表取締役 永盛真希

    WEBプロモーションにて月間売上4,000万円達成、Google検索(SEO)にて1位を獲得、Facebook広告やリスティング広告を用いてリスト単価1,500円以下でのリスト獲得などの実績が有り。飲食店や美容エステ、治療院、士業事務所、健康食品通販や美容品通販(EC)、スピリチュアル、セミナーなど多くの集客・販促支援をおこなう。

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