この記事でわかること |
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当記事では、SEO対策の実績や知識が豊富な株式会社LATRUS(ラトラス)の代表が、検索順位の正しい調べ方や無料・有料ツールの活用法、調査結果をSEO施策に活かす具体的なポイントについて解説します。
この記事を読めば、効率的に順位を確認する方法やツールの選び方、調べたデータを成果につなげる実践的な活用法がわかるので、ぜひ最後まで読んで学んでください。
SEO順位を調べる方法3選
SEOの成果を把握するには、検索順位を正確に調査することが欠かせません。
ここでは、もっとも基本的で多くの担当者が利用している2つの方法を紹介します。
シークレットウィンドウでのブラウザ検索による手動チェック
最もシンプルな方法は、自分でGoogle検索を実行して順位を確認するやり方です。
ただし通常の検索画面では、過去の閲覧履歴やログイン状態によるパーソナライズが影響して、実際の順位と異なる表示になる可能性があります。
そこで有効なのが、シークレットモードやプライベートブラウジングを利用する方法です。
このモードであれば履歴やCookieの影響を受けず、より客観的に順位を把握できます。
ただし、この手法は数ページ程度の調査なら便利ですが、大量のキーワードや複数デバイスでの順位確認には不向きです。
また、検索地点によって結果が変わるローカライズの影響もあるため、あくまで参考値として利用するのが賢明です。
特にSEO施策の成果を継続的に検証したい場合は、後述するツールの活用と併用することで、より信頼性の高いデータが得られるでしょう。
Google Search Consoleで取得
SEO分析で欠かせない基本ツールのひとつが、Google Search Console(通称サチコ)です。
無料で利用できるうえに、Googleが公式に提供しているため、信頼性の高いデータを入手できます。
特に注目すべきは「検索パフォーマンス」レポートで、ここでは平均掲載順位、クエリごとの順位、ページごとの掲載状況を確認できます。
平均掲載順位は全体のSEO評価を把握するのに役立ちますが、それだけでは不十分です。
クエリ別の順位を調べることで「どのキーワードで流入しているか」がわかり、改善すべき記事や強化すべきテーマを特定できます。
さらにページ単位での順位を追えば、どのコンテンツが評価されているかを把握できるため、優先的にリソースを投下する判断材料になります。
また、サチコはクリック数や表示回数も同時に確認できるため、「順位は低いのに表示回数が多いキーワード」を見つければ、改善によって大きな流入増加が狙えるケースもあります。
一方で、検索キーワードを自由に指定できないなど制約もあるため、他の順位チェックツールと併用することで、より精度の高いSEO分析が実現できるでしょう。
無料ツールと有料ツールのどちらを選ぶべき?
SEO順位の調べ方には無料ツールと有料ツールがあり、それぞれに特徴や制約があります。
ここでは両者の違いや使い分けのポイントを解説し、どんな基準で選ぶべきかを整理します。
無料ツールでできること
無料ツールはコストをかけずにSEOの基本的な順位確認を行える点が魅力です。
たとえば、Google検索をシークレットモードで利用する方法や、特定の無料オンラインサービスを活用することで、主要なキーワードの順位を把握できます。
特に予算が限られる個人事業主やブログ運営者にとっては、導入しやすい選択肢です。
一方で、無料ツールには明確な限界があります。
まず取得できるキーワード数が限られているため、大規模なサイトのSEO分析には不十分です。
また、検索履歴やパーソナライズの影響で正確性に欠ける場合もあります。
さらに、順位の自動追跡機能やレポート作成機能が搭載されていないため、定期的に自分で確認・記録しなければなりません。
SEOの継続的な改善を目指すなら、この「手間と精度」が大きな課題となります。
有料ツールのメリット
有料ツールは、無料版では補えない部分を大きくカバーしてくれます。
代表的なメリットは、順位を自動的に追跡できる点です。
手動で検索しなくても、毎日や毎週の順位推移を自動記録してくれるため、作業効率が飛躍的に向上します。
また、競合比較機能が充実しており、自社のサイトだけでなく、競合サイトがどのキーワードで上位表示しているのかを分析できます。
さらに、レポート機能を備えているツールでは、グラフや表を使って視覚的に順位変動を把握できるため、クライアントやチームへの共有も容易です。
特に法人や代理店のSEO施策では「データの見える化」が求められるため、有料ツールは必須に近い存在です。
例えば以下のように、無料と有料の特徴を比較すると違いが明確になります。
項目 | 無料ツール | 有料ツール |
---|---|---|
キーワード数 | 限定的 | 数百~数千対応可能 |
順位追跡 | 手動で確認 | 自動で定期的に記録 |
競合分析 | 不可または限定的 | 詳細な競合比較が可能 |
レポート作成 | 手作業 | 自動レポート機能あり |
このように、有料ツールは「正確性・効率性・分析力」の3点で圧倒的に優れているといえます。
ツール選定時のチェックポイント
無料か有料かを選ぶ以前に、どのツールを選ぶかが成果を左右します。
まず重視すべきはコストです。SEOは長期的に取り組むものなので、月額費用が予算に見合っているかを確認しましょう。
また、ツールの使いやすさも重要です。
直感的なUIやレポート機能が整っていないと、日常的な利用がストレスになりかねません。
次に、対応デバイスのチェックも欠かせません。
PCだけでなくスマートフォンやタブレットからもアクセスできるか、クラウド型なのかインストール型なのかによって利便性が変わります。
さらに、日本語対応の有無は実務に直結します。海外製ツールの中には高機能ながら日本語非対応のものもあるため、操作画面やサポート体制が日本語で整っているかを確認することが大切です。
最終的には、自社の規模や運用体制に合ったツールを選ぶことが成功の鍵です。
小規模サイトなら無料ツールでも十分ですが、データ量が多いメディアや法人サイトを運営している場合は、有料ツールの導入を検討することで長期的な成果につながります。
具体的なおすすめツールとその使い方
SEOの順位調査には、無料から有料まで幅広いツールが存在します。
ここでは代表的なツールを紹介し、それぞれでどのように順位を確認できるのかを具体的に解説します。
無料ツールの具体例
無料で利用できるツールは、コストを抑えつつSEOの基礎的な分析を可能にしてくれます。
代表例として「Googleサーチコンソール」があります。
これはGoogle公式の無料サービスで、検索クエリごとの掲載順位やクリック率を把握できるのが強みです。
特に「検索パフォーマンス」レポートを活用すると、特定キーワードでの平均掲載順位が一目でわかります。
他にも、日本国内でよく利用される「Ohotuku.jp」や「SEOチェキ」なども便利です。
これらは特定のURLとキーワードを入力するだけで順位を簡単に確認でき、手軽に現状把握ができます。
ただし、履歴管理や大量キーワードの一括確認といった高度な分析機能は限られるため、規模の小さいサイトやスポット的な確認に適していると言えるでしょう。
有料・ハイブリッド型ツールの例
本格的にSEO順位を追跡するなら、有料またはハイブリッド型のツールが有効です。
例えば「GRC」は国内で人気の順位チェックツールで、キーワードを登録しておけば毎日自動で順位を記録してくれます。
結果をグラフ化する機能もあるため、推移をわかりやすく把握できます。
一方で「Ahrefs」のような海外製の総合SEOツールは、順位調査に加えて被リンク分析やコンテンツ調査にも強みを持っています。
競合サイトがどのキーワードで流入を得ているのかを知ることで、戦略立案にも役立ちます。
また、「SEMrush」などの競合分析ツールは、検索順位だけでなく広告出稿の状況まで把握できるのが特徴です。
このように有料ツールは、単なる順位確認にとどまらず、SEO全体の改善に直結するデータを提供してくれるため、法人やメディア事業に携わる場合には特に有用です。
各ツールで順位を調べる手順
実際に順位を確認する際の流れを整理しておきましょう。ここでは代表的なツールを例にとります。
Googleサーチコンソールの場合
サーチコンソールにログイン後、左側メニューから「検索パフォーマンス」を選択します。
次に、対象期間を指定すると「検索クエリごとのクリック数・表示回数・平均掲載順位」が表示されます。
これにより、自社サイトがどのキーワードでどの位置に表示されているかを確認できます。
SEOチェキの場合
サイトURLとキーワードを入力するだけで、検索結果における順位を即座に確認できます。
手軽でスピーディーですが、複数キーワードや長期間の記録には向いていないため、単発での利用が効果的です。
GRCの場合
あらかじめ対象URLと調査キーワードを登録しておくと、ツールを起動するだけで最新の順位を自動収集します。
履歴データも保存され、グラフ表示機能によって順位変動を時系列で可視化できます。
これによりSEO施策の効果を定量的に評価できる点が大きなメリットです。
Ahrefsの場合
「Site Explorer」や「Rank Tracker」を利用することで、自社サイトと競合サイトの検索順位を比較できます。
さらに、トラフィック見込みや被リンク状況も同時に把握できるため、単なる順位確認を超えた包括的な分析が可能です。
以下の表に、ツールごとの特徴を整理しました。
ツール名 | 特徴 | 活用シーン |
---|---|---|
Googleサーチコンソール | 平均順位を無料で確認可能 | サイト全体の傾向把握 |
SEOチェキ | URLとキーワードを入力するだけで即確認 | 単発での順位チェック |
GRC | キーワードを自動で定期追跡 | 長期的なSEO効果測定 |
Ahrefs | 順位確認に加え競合・被リンク分析 | 戦略的なSEO施策立案 |
このように、目的やサイト規模に応じてツールを使い分けることで、SEO施策の成果を効率的に最大化できます。
順位を正確に把握するための注意点・落とし穴
検索順位は一見シンプルに見えますが、実際には環境や検索条件によって結果が変わります。
ここでは順位確認で陥りやすい落とし穴を整理し、正確なデータ取得のために注意すべき点を解説します。
パーソナライズド検索
Google検索はユーザーの行動履歴や興味関心を基に結果を最適化する仕組みを持っています。
そのため、自分のアカウントで普段から特定のサイトをよく訪問している場合、そのサイトが上位に表示されやすくなります。
これが「パーソナライズド検索」の影響です。また、ブラウザの検索履歴やキャッシュが順位結果に影響することもあります。
順位を正確に知るためには、シークレットモード(プライベートブラウジング)を利用したり、キャッシュやCookieを削除してから調べるのが効果的です。
これにより、より中立的な検索結果を確認できます。
デバイス(PC・スマホ)・地域の違いによる結果のズレ
検索順位は利用するデバイスや地域によっても異なります。
モバイル検索ではモバイルフレンドリーなページが優先されるため、スマホとPCで順位が入れ替わるケースも珍しくありません。
また、地域依存の検索結果(ローカライズ検索)も大きな要因です。
例えば「カフェ」と検索すると、東京で調べる場合と大阪で調べる場合で結果が大きく異なります。
したがって、全国的なSEOを行う場合は地域の影響を考慮し、検証時にはVPNや検索エミュレーターを活用すると効果的です。
日時や更新頻度による順位変動の揺れの把握
検索結果は常に一定ではなく、アルゴリズムの調整や競合サイトの更新によって変動します。
朝に確認した順位と夜に確認した順位が違うこともあり得ます。
これは「順位変動の揺れ」と呼ばれる現象で、短期的な変動に過剰反応すると誤った判断を下す可能性があります。
SEO施策の効果を測る際には、1回の結果ではなく数日~数週間にわたる推移を観察することが重要です。
そのため、ツールを使って自動的に履歴を蓄積し、変動幅や傾向を把握することが推奨されます。
サーチコンソールでの「平均掲載順位」と実際の表示結果の差
Googleサーチコンソールで表示される「平均掲載順位」は便利ですが、その数値を過信するのは危険です。
なぜなら、平均掲載順位は複数のクエリや表示回数の加重平均で計算されているため、実際に検索したときの体感順位と異なることがあるからです。
例えば、あるキーワードで1位表示されても、関連キーワードでは10位以下に落ちている場合、全体の平均値として4位や5位と表示されることがあります。
この差を理解していないと誤った分析につながります。
したがって、サーチコンソールの数値はあくまで参考とし、実際の検索結果や他ツールでのクロスチェックを併用することが大切です。
注意点 | 影響 | 対策 |
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パーソナライズド検索 | 個人の履歴で順位が上がる | シークレットモードで確認 |
デバイス・地域 | PCとスマホ、地域で順位が異なる | VPNや複数端末で検証 |
順位変動の揺れ | 短期間で順位が変動 | 長期推移で判断 |
平均掲載順位の差 | 体感順位と乖離することがある | 実検索や他ツールでクロスチェック |
調べた順位をSEO施策に活かす方法
検索順位を確認するだけでは成果に直結しません。
重要なのは、そのデータを基に改善点を見つけ、実際の施策に反映することです。
ここでは順位データをどう解釈し、SEO改善に活かすべきかを具体的に解説します。
順位変動を指標にした改善サイクル
SEOは一度の施策で完結するものではなく、順位変動を観察しながら改善を繰り返すことが求められます。
たとえば特定のキーワードで順位が下がった場合、その原因がコンテンツ不足なのか、内部リンクの不備なのか、外部要因によるものなのかを仮説立てします。
そして仮説に基づいて改善を行い、数週間後に順位の変化を検証します。
この「仮説→改善→検証」のサイクルを継続することで、安定的に検索順位を向上させることが可能になります。
短期的な上下に惑わされず、中長期でデータを見て改善を繰り返すことが成果につながるポイントです。
検索ボリューム・クリック率と組み合わせた評価
順位データだけでは施策の効果を正確に測ることはできません。
なぜなら、検索ボリュームの大きいキーワードで上位を獲得してもクリック率が低ければ流入は増えないからです。
逆に、検索ボリュームが少ないキーワードでもCTRが高ければ効率よくアクセスを獲得できます。
Googleサーチコンソールを活用すれば、各クエリごとの表示回数、クリック数、CTRを確認できます。
これらを組み合わせることで「順位は低いがCTRが高いから改善余地が大きい」といった分析が可能になり、施策の優先度を正しく決められます。
コンテンツの最適化(タイトル・見出し・内部リンクなど)
順位データを施策に落とし込む際に有効なのがコンテンツの最適化です。
例えば、表示はされているのにCTRが低い場合は、タイトルやディスクリプションの改善でクリック率を高められます。
また、記事内の見出しを検索意図に沿った形に調整することで、ユーザーの満足度と検索評価の両方を向上させることが可能です。
さらに、関連する記事同士を内部リンクでつなげれば、クローラビリティが向上し、順位の底上げにつながります。
順位データを「改善のヒント」として扱い、具体的なコンテンツ強化に活用することが大切です。
競合サイトとの比較分析
自社の順位だけを見るのではなく、競合サイトと比較することも欠かせません。
同じキーワードで上位表示している競合を調査すれば、どのようなコンテンツ構成・キーワード設計・被リンク戦略をとっているのかを把握できます。
例えば、競合が網羅性の高い記事で順位を取っている場合、自社記事を深堀りして情報量を増やす必要があります。
また、競合の被リンク状況を調べることで、自社に不足している外部対策の方向性も見えてきます。
順位データと競合分析を組み合わせれば、自社の改善すべきポイントが一層明確になります。
活用方法 | 目的 | 具体的なアクション |
---|---|---|
順位変動の追跡 | 改善効果の検証 | 仮説→改善→検証のPDCAを回す |
検索ボリューム×CTR | 優先度判断 | 高CTR低順位のキーワードを重点改善 |
コンテンツ最適化 | CTR・満足度の向上 | タイトル・見出し修正、内部リンク追加 |
競合比較 | 改善点の把握 | 構成・被リンクの差分を分析 |
まとめ
今回の記事では、SEOの順位の調べ方について解説しました。
正しい順位を把握することで、改善が必要なページを明確にでき、効率的にSEO施策を進められます。
検索順位を定期的に確認すれば、成果の推移を数字で捉えられるため、次のアクションを決めやすくなる点も大きなメリットです。
一方で、順位は検索環境や時間帯によって変動しやすく、表面的な数字だけを追うと誤った判断につながるリスクがあります。
そのため、順位データと検索ボリュームやクリック率を組み合わせて分析することが重要です。
株式会社LATRUSでは、SEO戦略の立案からコンテンツ最適化、順位測定の仕組みづくりまで一貫してサポートしています。
「順位が安定しない」「自社で調べても成果が見えにくい」といった課題をお持ちの方は、導入の必要性を強く感じられるはずです。
まずはお気軽にご相談ください。